TANSANFABLOG

TANSANのブログです。

「怪談人狼会」の記録

これは8月24日に行われたらしい「怪談人狼会」の記事になります。

ゲームマスターをすることになったXXXさんのツイートを、今回の不思議な出来事の記録のためブログに残しておきます。

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当時のXXXさんのツイートを編集しています。

昨日は大阪の中津にて怪談人狼というイベントがありました。そこで、少し不思議な事がありました。

 

昨日、私は中津にラーメンを食べに行きました。初代なかがわというお店で、ここの冷やしラーメンが昔からお気に入りなのです。そこでたまたま道化師さんという人と出会い、意気投合しました。

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道化師さんは私をしきりに「宮野さん」と呼びました。誰かと勘違いしていたのかもしれません。今考えると初対面なのに妙に親しげに話してくださった気もしています。

 

私は道化師さんに連れられて、怪談人狼というイベントに参加しました。そこでいきなり、司会をやってくれと言われました。驚きです。そんな無茶ブリ、聞いた事ありません。

 

ですが、道化師さんは「いやいや、前から頼んでたじゃないですか〜。暑くてボケてるんですか?」と言われました。やはり、この人は私を誰かと勘違いしているようです。

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ここで勘違いを正してしまうのも一つでした。でも、話を聞いているとなんだか面白そうなイベントじゃないですか。幸い、人狼というゲームはやったことがありましたので、改めて司会を引き受ける事にしました。「宮野さん」には悪いですが……まあ、ご本人が来られたら代われば良いかなと。

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イベントは盛況で、ゾロゾロとお客さんが来られました。ただ、ここでまた奇妙な事が起こりました。参加者さんの何人かが、私を「宮野さん」と呼ぶのです。

 

私はよほどその「宮野さん」に似ているのでしょうか。とりあえず適当に話を合わせて、人狼を始める事になりました。

 

人狼をやるのはとても久しぶりでした。仲間を家に呼んでやった事がありましたが、だいぶ昔の事です。上手くできるかなと不安でしたが、不思議と司会は上手く行きました。何故だか、何をすればいいのかがパッと頭に浮かんでくるのです。 

 

ただ、怪談人狼というわりには、特に怪談要素もなく、普通の人狼をやっただけでした。おかしいなと思ったら、会場であるplayを貸していただいている管理人の方が、この会場について興味深い話をしてくださいました。

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会場となっている部屋は、昔、とある家の倉庫だったそうです。ただ、その倉庫であまりよくないことが起こったらしく、その家はなくなり、そのあと、その倉庫部分だけを改修して作られたのが、この部屋だという事でした。

 

その話を聞いた時、私はなぜだか元倉庫だったその部屋の様子が、ありありと思い出せました。倉庫と管理人さんは呼んでいましたが、実際は書庫でした。本棚がずらりと並んでいて、部屋の真ん中には長机が置いてあります。そう、図書室のような雰囲気ですね。

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その書庫に友達を集めて、人狼をやったのです。少し狭かったですが、それはそれで雰囲気がいいね、なんて言いながら……。

 

「それじゃ宮野さん、お願いします」と言われて、私はハッと我に帰りました。手渡されたのは、手紙のようなもの。中には怪談人狼で使う正体が入っていました。

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何だか、奇妙な心持でした。私を「宮野さん」と呼ぶ人たち。「霊」が人間を死の世界へ連れて行くという「怪談人狼」。少しずつ現実離れしていく状況に、私はまるで夢の中にいるような気分でした。

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そして、怪談人狼が始まりました。いつもの通り、夜の時間が来て、昼の時間が来て……そして、再び夜の時間が訪れ、霊が人間を連れて行く段になった時、急にふっと周りが真っ暗になりました。

 

そういえば、そういう演出だったかと、私は気にせずに司会進行を進めます。霊が誰を連れて行くかの決定と、霊能力者が誰を視るかの決定と、それぞれを行った頃合いで、部屋の入口から何人かの人が入ってきました。

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夜の時間、みんなが顔を伏せている間に犠牲者は死の世界へ連れて行かれるのです。入口から入ってきた人たちは、私が指差した人に群がります。そして、その人の頭、肩、腕をぐっと掴んで、一気に引っ張りました。

 

その時になって、私はようやく気が付きました。今、入ってきた人たちは、スタッフ、参加者、その誰でもありませんでした。

 

犠牲者として選ばれた人は、ぐいと引っ張られたのに微動だにしていません。ただ、立っている人たちの人数が、一人増えています。霊が、死の世界へと、犠牲者を連れて行こうとしていました。

 

ぞくりと悪寒が背中を走りぬけました。私は慌てて犠牲者に選ばれた人の体に触れます。この暑い夜の中で、その人の体は驚くほど冷たくなっていました。

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そんな私に構わず、霊たちは部屋から立ち去ろうとしています。私は必死に叫びました。「やめろ! その人は生きている人間だぞ! 連れて行くな!」そう叫んだ私を、霊たちはうつろな目で見上げます。彼らの顔色は青白く、目はくぼんだ穴のように真っ黒でした。

 

ですが、私は彼らを注意深く観察して、ある事に気づきました。彼らの顔に見覚えがあるのです。たとえどんな変わり果てた姿になっていても、私には彼らが誰なのか、すぐにわかります。そして、彼らもまた、同じように……。

 

 

「見つけた。迎えに来たよ」

 

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その後、まるで何事もなかったかのように、宮野さんのこんなツイートをしています。

とある仲間内で、人狼会をやろうという話があったそうです。どこでやろうかと話し合っていた時、とてもいい雰囲気の場所があると一人が提案し、その人の家にある書庫で人狼を行ったそうです。

そこは少し狭かったですが、古書の匂いが漂うとても趣がある場所だったそうです。ただ、彼らの間に何があったのかはわかりませんが、不幸な事故が起こってしまいました。本当に死んでしまった人が出たのです。

死因は圧死。倒れてきた本棚に押しつぶされてしまったそうです。しかも、死んだ人たちは、ゲーム中に吊るされり噛まれたりした「死人」だったとの事です。部屋のわきなどに彼らが集まっていたのかもしれません。皮肉にも、ゲームの中での死がその通りになってしまったわけですね。

この話にはいやな続きがありまして、その後、その人狼に参加して生き残った人の中に、会の主催者がいました。彼は、死んでしまった人たちに対する罪の意識から頭がおかしくなってしまい、自殺してしまったそうです。

 

それ以来、事故のあった書庫から、夜な夜な何かを探す物音が聞こえるようになったそうです。もしかしたら、彼が死んでしまった人たちを今も探しているのかもしれません。 

 

 

 

 

そして、この人狼会の様子を……

何処か別の場所で……

見ることができた……らしいのです……

それも、この世ではない場所で……

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死んだ人たちが、あの世から……

この呪われた人狼会へ警告をしていたのかもしれません…‥

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そう、こんな文字を使って……

 

 

 

 

 

 

 

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人狼ゲーム (竹書房文庫)

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(という雰囲気の人狼会でしたよ)

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